# 2012.2 ◐ 15.16.17.18.19.20.21
2012.02.22 Wednesday
睦月 下弦から
新月へ
なわふみ日記
【2月15日/下弦】
- Weather : はれ
- Venue : Byron Bay/AU @nab. bank & kinoko
- Named : Basking
- Live Start : 20:30 / 23:30
メルボルンでの学びを身体に入れて もう1度立ち上がるのに2日かかった
そのあいだもナナとPikoは '日々ラビ'を維持してくれていた
午後 近くのスタジオでドラムセットを借り直し 夜に備える
この日から3日間 ロードトリップからエアトリップになって戻ったバイロンベイで
バスキング三昧する
赤と黒がシンボルの銀行の前のステージに立つ
Whitny Houstonへの 自分なりの哀悼を込めてMCをこんなふうにアレンジした
'Tonight, We are ♪[saving all my love for you]'
それを言った瞬間
すべてが解けた
そして自分の真ん中が
むき出しになった
な に を 届 け に き た の か
アイだった
アイだった
アイだった
それならいくらでも
届けられる
わたしにとって
ウチュウ サイキョウのメンバーと
サイゼン サイコウのゼンリョクシッソウを続けられるゲンドウリョクは
オ ン ガ ク と い う カ ミ サ マ と
ア イ し か な い の だ
それなら
いくらでも
届けられる
この夜のお客さんの反応は
サイコウだったんだ
【2月16日】
- Weather : はれ
- Venue : Byron Bay/AU @Farmer's Marcket
- Named : Basking
- Live Start : 10:30
inner memo :
Savin' all my love for you
センサイで テイネイで
セイジツな 音つくり
削ぎ落とされて
むき出しになるもの
アイと ヒカリと ウチュウ
10am
MotelをCheck outし そのまま'Farmaer's Marcket'の会場へ向かう
早朝6:30ごろには始まり 11:00には終わってしまう
safetyでtastyな地元の食べ物 セイジツに育てるFarmer
会場の空気の良さに感心した
前夜 Buskingを観に来てくれたTomyさんがメインステージのテントで演奏していた
そこへすかさず ジャパニーズ女神のキリコさんが申し出てくれる
Buskingのはずが テントで演奏できることになった
みんなの育てた食べ物,その場の空気にココロからリスペクトして演奏し こう伝えた
'We want to bring beck all the tasty foods to our home country,Japan'
'But we can't'
'So We bring back your energy and smile to Tohoku,Japan'
翌日も 隣町のマランビンビのFarmer's Marcketで演奏できることになった
7pm
夜は タイへの出発直前のごはん会
みんなの連絡先をまとめておこうと 書いてもらったスケッチブックは一気にサイン帳に
オーストラリアでは今年11月 eclipse(皆既日食)がある
それをめがけて 世界中のParty PeopleとMusicianが集まる
ごはん会のみんなの間では
11月からのラビラビオーストラリアツアー(!!!!!!!)の話題が
フツフツとわきあがっていた
【2月17日/オーストラリア26日目/最終日】
- Weather : sunny and hot!!!
- Venue : Byron Bay/AU @Farmer's Marcket & kinoko
- Named : Basking
- Live Start : 9:00 / 10:00 / 22:30
『ラビラビは
町の人と直接つながって
お客さんをつくってくタイプの
バンドだよね』
7am
昨夜の'出発ごはん会'からほんの数時間後 マランビンビへ向かう
バイロンベイと先日訪れたMt.Wollonbinの途中にある小さな町
町のはずれの広場で開かれるバイロンベイのFarmaer's Marcket
今朝は牧場の林の小道 ゆっくりカーブを描いて並ぶマルシェ
野菜 くだもの お肉から Raw chocolate しぼりたてのサトウキビジュースまで
1週間に1度の食材を 同じ地元の生産者と会話しながら手に入れる
みんなpeaceでheart warmingで高い意識を持っていて それはステキな市だった
この日もココロから'おじゃまします'という気持ちで演奏をはじめる
試しに1回/30分だけ,だった演奏時間は
いつでもどれだけでもやってイイと言ってもらえた
'地球市民’の人々と
あっという間にまたまた大集合したジャパニーズ女神ママたちに見守られ
それはステキな時間をいただき ドネーションは最高額を記録した
10pm
午後 しばしバクスイし
オーストラリア最後のバスキングに向かう
何度も演らせてもらった日本食レストラン'kinoko'
ここでRaBiRaBiが最後のバスキングをするというウワサを聞きつけて
ストリートにはすでにヒトが集まってくれていた
週末の夜 ローカルピーポーでどんどん膨れ上がるヒトの輪
通りの向こうのベンチに立ち上がって見てるヒト 演奏の後ろで踊り出すオネエちゃんたち
そして演奏終盤
あるヒトの'異様な空気'に かすかな緊張感が走った
宇宙人の目をした赤鬼
彼は ヒトの輪の後ろの
いっしょに来たヒトに目線を送る
目線を合わせたヒトが ゆっくりうなずく
そして突然はじまった
それはアボリジ二の踊りだった
そのあとの会場?ストリート?は もうシッチャカメッチャカで
バクバクHeat upし
赤鬼の彼は 踊りすぎてズレた短パンから
半ケツを見せながらさらに踊り続け^^;
最後は 'One more song!!!!'の大アンコールをもらい
汗と笑顔にまみれたlast Buskingは終了した
オーストラリア最後の夜に
とうとう あの'声'の主が
ヒトのカタチになって
赤と黄と黒のダンスを
見せてくれたのだと
確信している
その場所
そこに暮らす人々,生活に
'おじゃまします'という
謙虚な気持ちがないと
音は響かない
海外へ出て
あらためて強烈に
思い知らされた
だけどそれを忘れなければ
LoveとRespectは
かならず届く
Thaiに行っても
そのきもちのままで自分たちの音楽をやろう
ていねいに ていねいに ていねいに
【2月18日】
inner memo :
love and respect
with beauty mind
5:20am
まだ 天の川がかがやく頃
バイロンベイを出発する
ゴールドコースト空港に着く頃
日の出を迎えた
Chao! Australia
Yes, We'll be back soon
Keep in touch!
祝福にあふれた1ヶ月を
ありがとうございました
15:30pm / Kuala Lumpur / Malasia
最初の乗継ぎ
世界有数のHub空港は
まさに人種のルツボ
アジア 亜細亜 あじあ
もう南半球から
遠く離れてしまった
シンガポールまでの便は
1時間押し
まずい
次の乗継ぎが
そうとう危うい
20:55pm / Changi Air port / Singapore
アウトだった
タイにはたどり着けなかった
遅延の事情と
どうしてもタイに行かなくてはならないと伝えると
特別に翌日の便に振り替えてくれた
しょうがない
空港内のホテルに泊まる
とてつもなく高級なホテルで
落ち着かない夜を
泥のように眠って
朝を迎えた
とてつもない
勘違いをしていたことに
まったく気づかずに
!!!!!!!
【2月19日】
- Weather : rain → cloudy → 星空
- Venue : Chaing Dao /Thai @ドイ ルアン(王の山/大きな山の意) ユースキャンプ
- Named : シャンバラまつり2012
- Live Start : 26:30
7:30am
意気込んでAir Asiaチェックインカウンターへ向かう
よし お昼にはチェンダオ山の麓にいるだろう
'Too Early!'
答えはただそれだけだった
!!!!!!!
フライトは9:30
間違いない
ただ pmだった ということを除けば
あ"ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
アタマの半分は真っ白になりながら 必死で最善策を考える
他の航空会社,乗り継ぎ便, かたっぱしからカウンターを当たる
でも どうにもならなかった
答えはひとつ
今のわたしたちに
新たに取り直せる値段のチケットは
まったくなかったから
最善策2
シャンバラまつりには とうてい間に合わない
さて どうする
最終的に全員一致で選んだこと
ラビラビの財産は ヒトだ
シンガポールには知り合いがひとりもいない
だったら真夜中でもいいから チェンダオにたどり着いて
演奏できなくていいから ナミさんや たくさんの仲間に会って
直接'ごめんなさい'を言おう そのあとのチェンマイでの演奏で
すこしでもお返ししよう
わたしたちが最も大切にしなければならないのは
根っこのような つながりだ
最善策3
この事情を 人里離れた現地のヒトにどうやって伝えよう
連絡先が分かるのはメールだけ
まずはそこに詳細な事情を書いて送信する
次にSNSで発信した
【!!!緊急MAX!!!伝言希望!!!】
本日19(日) タイ/チェンダオにて開催されている「シャンバラ祭」の最終日なのですが、
乗継便遅延のため開催時間中にたどり着けなくなりました!!!!!!!
ですが、23:30/チェンマイ着の便で全力で駆けつけようと思います。
深夜になりますが会場に向かいます!!!…という旨を会場にいる誰かに!
そして主催のナミさんに!どなたかどうか伝えてください!!!!!!!
そして「浦野さん、メールを見てくださーい!」とどなたかどうか伝えてください!!!!!!!
世界のラビラブピーポーのみなさま!よろしくおねがいします!!!!!!!
3時間後 事情は伝わり
12時間を シンガポールの空港で過ごし
pm9:30 チェンマイ行きは離陸した
たどり着けるんだろうか
不安は48時間越しで払拭された
会場まで直行してくれる車が
空港で待ちかまえていてくれた
ブルンブルン飛ばす
真夜中で見えないチェンダオ山のふもと 林道に入る
会場のステージには
なんと照明が点いていた
ナミさんがステージで♪「ラビラビラビラビラビラビラビ…」と唱えている!!!
「みんなで引っぱっておいたよ!」
「待ってたよ!」
「来てくれてありがとう!」
「もう見られないかと思った!」
「何か手伝うことはない?」
「荷物運ぶよ!楽器はどれ?」
車はステージの近くで停止し
そのまま楽器はステージに運び込まれ
衣装に着替える間もなく
そのままタイでの最初の演奏がはじまった
深夜の2:30だった
【2月20日】
『降ろして蒔く』
『いくぞー!という感じ』
8:00am
電源が切れたように2時間眠って起き上がる
'山'は見えているだろうか?
1年越しのチェンダオ山
まずは手を合わせて
昨夜真っ暗で見えなかったみんなと あらためてHug
'ご迷惑をおかけしました'
12:00pm
'あとの祭り'情報を交換し
再会を約束し
それぞれの場所に散っていく
どうやらタイに
ちゃんとたどり着けたようだ
'ウミ ソラ ワタル オトタビ contents 2'は
まさに無謀MAXで
はじまりました
【2月21日】
- Weather : 快晴
- Venue : Chain Mai /Thai @Roots Rock Reggae Bar
- Named :
- Live Start : 23:50
inner memo :
毎日違う 風土、人、ことば、理想、思考、感覚
ちいさな列島の各地の持ち味や色が そのままビビッドに拡大していく
日常に染み込んだ 'プラグイン' ひとつ 昨日までのやり方では通用しない
起こることのすべてを受けとめ すべてを投げ打ってでも
この音楽を歩み続けるべきなのか そんなことさえ揺るがす
爆発的に瞬間的な日々の中で音を選り分け
すべての人、生き物、このほし、宇宙の記号へと磨き上げ
音楽という神様とともに交信していく
'やるだけ' なのだろうか
この日も
リハーサル直前
アクシデントは来た
また来た
分かっていても
アタマは一瞬マッシロになる
ハラを括って再起動ボタンを押す
その瞬間 脳内HDは更新される
その直後 かならずその場に居合わせるジャパニーズピーポーが危機を救ってくれる
そして なにごともなかったかのように命拾いをする
このほしの各地で生きる
ニッポンビトに
いったいこの旅で
どれだけイノチを
拾ってもらってるだろう
そして決まって 彼らは言ってくれるのだ
「311のあと
原発の爆発とその後の日本政府の対応に
世界を不安にさせたニッポンジンとして
どんどんアイデンティティを見失う中で
ラビラビがやってきて
笑顔とチカラを取り戻して
'ニッポンはやっぱりすごい!'と思えた」と
わたしは思う
'祭る/奉るspirit'を胸の真ん中に呼び覚ましたみんなのpowerが
それを見ている多種多様な国のヒトビトに
'Japanは大丈夫だ'と思ってもらえたら と
そしてこのほしの各地で 'Ma-Tsu-Ri Party' が起こり
LoveとRespectに満ちた祝祭空間でいっぱいになったら と
帰り際
どこかのBarから
Whitney Houstonが
'I will always love you'
と囁いてくれてるのが
聴こえた
新月から
上弦へ