# て ん か わ は て ん ご く だ っ た
2010.05.26 Wednesday
-Text : あずみ
-Date : '10.4.27 tue
-Weather : 嵐と晴れ間
-Place : 奈良 吉野郡 天河大辨財天社
-Named : 「ベイビィ・ブーム」奉納演奏
-Live Start : 14:00
て ん か わ は
て ん ご く だ っ た
音旅にでるようになって
めぐりあった数々のすてきなアーティスト(音楽家 画家 執筆家...)に何度も言われた
「天河でやりなよ」
ずっと行ってみたかった
旅をすればするほど興味が湧いた
紀伊半島=Key半島
重要な場所だと思えば思うほど
自然なご縁ができるまでは
無理に道をひらくようなことはするまいと思っていた
和歌山でのリリースパーティが決まり、大阪からゆっくり流れるには
吉野を知る時間をつくるのがベストだ
そうなってから奉納演奏への準備をはじめたら
偶然にもたくさんの方がラビラビという存在を宮司さんに伝えてくださる機会があり、
発売日 満月前日に演奏させていただけることになった
薬師丸 郁夫さん : 虹庵 宮城県岩沼市志賀字長坂54-1
岡野 弘幹さん : 天空オーケストラ http://www.tenkoo.com/
てんかわ ということばをラビラビに発してくださったひとびと
ありがとうございました
朝6時、阿弖流為(アテルイ)さんの塚がすぐそばにある大阪の実家を出発する
国道を南下し、生駒の山々を左手に見ながら東大阪に入る
ナガスネヒコゆかりの地だ
南阪奈道路を降りたら、畝傍山が見えてくる
神武天皇陵だ
先日 アースデイで森に演奏した明治神宮に酷似している
無数の古墳の脇を通り、吉野川にぶつかった
ここに中央構造線が走っている
この川のさきにはオニ族と言われた吉野山
そのさきに天河がある
お天気は朝から雨だった
山に はいったら風もつよくなった
山は ざぅわざぅわ と鳴っていた
雨も さららさらら と鳴っていた
でもずっとお日さまが見えていたんだ
9時半 神社に着く
ゆっくりひとまわり
道の向こうに、おおきなおおきな枝振り
どうしても気になって近づいた
大イチョウだ
この旅3本目の巨木
どうやらまた巨木さんとお会いする流れが
はじまったようです
初めてきた天河大辨財天社は
おもったよりちいさかった
無垢の木を使ったたたずまいは
なんだか安心した
ピカピカにカラフルなのかと思っていたから
本殿の真向かいに能舞台がある
真っ赤なシートが敷かれていた
ここで演るのだろうか
どうやらすごいことになりそうだな
天河の森にごあいさつをしてから演奏したかったから
ひとまず神社をあとにする
地図をみると鳥居のそばから山へ林道が伸びている
まよわずその道を選んで登る
吉野の山は、今、ものすごい植林に覆われている
鳥の声がすくない
いきものの気配が薄い
つらい気持ちになる
でも落石のゴロゴロ残る林道をおかまいなしにどんどん進むと
未植林の美しい春山の景色が見られる場所へ出た
その美しさは はんぱなかったのです
山 は 鳴 る
風 は 鳴 る
水 は 鳴 る
我 は 鳴 る
光 雨 そ そ ぎ
龍 駆 け る 雲 間
光 射 す 龍 の 巣
川 駆 け 下 り
空 駆 け 昇 る
音 神 が 見 え る
水 神 が 見 え る
い の ち は 萌 盛 り
桃 の 色 に け む り
薄 紅 に 爆 発 す る
命 は 爆 発 す る
「水 の 音 が 消 え た ら こ の ほ し は 死 ぬ」
音 は 命 の 現 れ
春 吉 野 天 河
春 吉 野 天 河
天 の 河 を 泳 ぎ
鈴 鳴 る 三 人 の 日
水 鳴 る
鈴 鳴 る
命 な る
我 な る
これを書いている翌朝
空は晴れ上がっている
宿の真ん前でひと晩
音旅をつづけるわたしたちを見守ってくれた
観音様にごあいさつして
出発しよう
今日は「ベイビィ・ブーム」の
いづる日だ
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